プログラミングではなくデータ分析の全体像を体系的に理解。データ分析についての共通理解が全社的に進んだ | DataVehicle

事例紹介

プログラミングではなくデータ分析の全体像を体系的に理解。データ分析についての共通理解が全社的に進んだ

株式会社セゾン情報システムズ

HR戦略部タレントディベロップメントチーム長 北園康太様
フィナンシャルITサービスビジネスユニットエンジニア 田辺信之介様

  • DX人材育成
  • 東京証券取引所JASDAQスタンダード市場
  • HR戦略部

HR戦略部タレントディベロップメントチーム長 北園康太様(写真左)
フィナンシャルITサービスビジネスユニットエンジニア 田辺信之介様(写真右)

データ連携で財務経理と経営企画をサポートするセゾン情報システムズ。2020年に創立 50周年を迎えた同社では「データエンジニアリングカンパニー」を目指すべく、さまざまなデータやファイル、サービスをつなぐデータ連携基盤サービスの提供を開始する。そんな中、「社員のデータエンジニアリングに対する意識を高めたい」という思いからデータビークルの「DX人材育成研修」を主催した、HR戦略部タレントディベロップメントチーム長北園康太さん、研修を受講したフィナンシャルITサービスビジネスユニットエンジニアでデータ分析業務を行う田辺信之介さんにお話を伺った。

社内の幅広い職種のメンバーがデータの利活用を学ぶ機会に

——データビークルの研修を導入された経緯を教えてください。

北園 当社では「HULFT Square」という次世代クラウド型データ連携プラットフォームのサービス提供を予定しています。この構想を進めていくタイミングで、改めてデータの利活用について実ビジネスの部分も含めて体系的に学ぶ必要があるのではないかということで、今回 HR部門が主体となって研修を開催することになりました。

データビークルさんとはもともと販売パートナー契約を締結していたご縁があり、当社でも「dataDiver」「dataFerry」といった製品を導入しています。これらの製品への信頼もあり、データビークルさんの研修を導入することとなりました。

——研修にはどんな方が参加されたのでしょうか。

北園 自社の製品・サービスの開発に携わるエンジニアだけでなく、お客様のシステム開発に携わるエンジニアや、運用・保守をするインフラエンジニアであったり、エンジニア以外でもビジネスディベロップメント職のメンバーなど幅広い職種の社員が参加しました。

今後当社がデータエンジニアリングカンパニーを目指す中で、エンジニア、ビジネスサイドのいずれも、データエンジニアリングに対する意識を高めてほしいという思いがあったんです。

システムエンジニアが仕様を作るときにデータ分析やアナリティクスまで考慮できるようになってほしいですし、ビジネスサイドのメンバーにも、お客様にデータを渡されたときそのデータで何がしたいのかヒアリングして提案できる、コンサルタントのような役割を担ってほしいと思ったのです。

研修は2020年12月からスタートし、2ヶ月にわたって行いました。

営業からエンジニアまでデータ活用への理解が深まった

——本研修はプログラミングを学ぶための研修ではなくデータ活用の流れ全体を実践を通じて学ぶことができる研修でしたが、なにを期待して臨まれましたか?

田辺 本研修には体系的なデータ分析の流れを習得できることを期待して参加させていただきました。

私はふだんクライアント企業に常駐して、ターゲティング広告に関するデータ分析を行っています。ただ、こちらからデータ分析を提案することはなく、対象者を抽出するといった業務にとどまっていました。

もともとデータ分析には興味があったので、現在のクライアント様に携わることが決まってから独学で統計学や機械学習について勉強してきましたが、どうしても理解が曖昧になってしまいます。それをすっきりさせたかったというのも今回の研修に期待するところでした。

——実際に研修を受けてみての感想をおしえてください。

田辺 研修は、動画のeラーニング教材とグループディスカッションの二軸で行われました。週に1回30分の動画を見て、1〜2時間ほど課題で手を動かし、ディスカッションでアウトプットする構成です。

ふだんの業務と並行しながらの受講でしたが、自分の都合のよい時間を見つけて動画を視聴すればよいので、無理なく学習を進めることができたと思っています。

グループディスカッションは参加者を4つのグループに分け、与えられたテーマに対してディスカッションし、テーマに対する理解を深めるという工程で行われました。研修に参加した人たちは、私のようにふだんからデータ分析を行っているような人もいれば、営業職やマーケティングといったデータ分析の実務からは少し距離のある人など、バックグラウンドがさまざまでした。みなさん自分のバックグラウンドを活かした視点から課題に対する意見を発言されるので、非常に勉強になりましたね。

たとえば、スーパーのお菓子売り場の担当員として、どうすればお菓子の売上が上がるかデータから検討する課題がありましたが、バックグラウンドの違う参加者からさまざまな意見が出ました。自分ひとりでは思いつかなかったようなアイデアをグループで検討するのが楽しかったですね。

——課題でわからないことがあったときなど、フォロー体制はいかがでしたか?

田辺 フォロー体制はとてもよかったと思っています。独学で統計学や機械学習を学んでいると、いざ疑問点が見つかっても誰かに聞くことができません。

研修ではコミュニケーションツール「slack」を使ってデータビークルさんと連携し、いつでも質問を受け付けていただける体制が整っていたので理解の助けになりました。

それぞれ課題の発表に対するフィードバックと質疑応答の時間が十分に設けられていて、そこでもざっくばらんに疑問をぶつけることができましたし、ひとつひとつ丁寧に回答いただけましたね。

——研修を主催した人事部門としては、今回の研修の成果についてどのようにお考えですか?

北園 グループディスカッションが予想以上によい効果をもたらしたと思っています。バックグラウンドや習熟度が異なるメンバーを敢えて集めたことで、さまざまな視点からディスカッションできたことがよかったですね。インプットに偏りがちな研修が多い中で、しっかりとアウトプットの場を設けていただいたことで、アウトプットの練習にもなったと思っています。

研修の参加者はデータ分析に対する理解が深まり、社員同士でデータについて深い話ができるようになったと感じます。

当社のオフィスはフリーアドレスになっていて、社内カフェなどのオープンスペースで打ち合わせが行われているのですが、聞いていると、社内のデータ活用や分析に使うデータの取り方についての考え方、取り組みの仕方が研修の前後で、劇的に変わりました。研修の効果は期待を大きく上回るものでしたね。

「データ分析業務を一気通貫で」現場に実務に学びを活かす

——研修で学んだことを、今後どのように業務に活かしていきたいと思われますか?

田辺 今後はクライアント企業に対し、データをもとにどういった分析をすればよいか提案するところから、分析の施策を考えて実施し、その結果得られたレポートを作成するところまで、すべての業務を一気通貫して行っていきたいと考えています。

これまでは、データから対象者を抽出したり、基本的なデータ分析操作をしたりといった業務が主で、クライアント企業に対してデータが持つ意味を説明したり、分析方法の提案をしたりといったことはできていませんでした。

今回の研修では分析の提案から分析のレポートまで一連の流れをすべて学ぶことができたので、今後の業務に活かしていきたいと思います。

——データ分析業務の幅が広がりそうですね。本日はお話をお聞かせいただきありがとうございました。

株式会社セゾン情報システムズについて
年商 225億円 (2021年3月末現在 連結)
従業員数 714名 (2021年3月末現在 連結)
創業 1970年
上場市場 東京証券取引所JASDAQ、スタンダード市場
事業内容 HULFTビジネス、リンケージビジネス、流通ITサービスビジネス、フィナンシャルITサービスビジネス

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の⼀部は概数で記述しています。

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