コラム
DXの人材育成で気をつけるべきことと具体的な育成方法とは?
グローバル競争がますます激しさを増す今日では、多くの企業がDX推進に力を入れています。DXを推進していく中で、最も重要なのが「人材」です。
「自社でもDXを推進したいが、どのようにしてDXに長けた人材を育成すべきか分からない」。そんな悩みを持つ企業は多いのではないでしょうか。
本記事では、DXの人材育成での注意点と具体的な育成方法について解説します。ぜひDX推進の参考にしてみてください。
目次
DXの人材育成の重要性
DXの人材育成は、どの企業も力を入れるべき課題です。DX人材の育成がなぜ重要なのか、現状はどうなっているのかを解説します。
DX人材と需要動向
IT技術やAIの進歩により、DX人材の需要が高まっています。今後も需要は右肩上がりに増えていくことでしょう。
DXと聞くと、ITやプログラミングのことを想像する人が多いかもしれませんが、それだけではありません。以下で紹介するのは、DX人材の一例です。
- デジタル技術を社内に取り込む人材
- 社内データを見える化、分析する人材
- 社内データを見て、意思決定をする人材
- DX推進を社内で進める人材
- 最適なUXを考えられる人材
DX人材の役割は多種多様です。1人の担当者だけでは、社内のDX推進はうまくいきません。適材適所のチームを組んで対応することが大切ですが、社内のそれぞれのポジションにあらかじめ適切な素養を持った人材が揃っていることは稀でしょう。
将来的にDX人材の不足が予想される
経済産業省が2018年9月に発表したDXレポートは、現状のままのペースで行くと2025年にIT人材が約43万人不足すると警鐘を鳴らしています。
IT人材はDX人材の一例なので、その他のDX人材を含めると、さらに多くの人材不足となる可能性があります。
次世代のDX人材を確保するために、企業間で採用競争が激しさを増しています。中にはDX人材を求めて、外国人を積極採用している企業もあるほどです。
今後、DX人材の需給ギャップはより広がる可能性があります。DXを推進するためには、いかに優秀なDX人材を社内で育成できるかがポイントとなるでしょう。
DXの人材育成で気をつけるべきこと
企業がDXを推進するためには人材育成が必要不可欠です。しかし、中には「社内にDXを任せられる人材がいないといった悩みを抱えている企業もあるでしょう。
DXの人材育成で気をつけるべきことは次のとおりです。
社外のDX人材に外注する場合
社内にDX人材がいない場合、企業がまず考えるのが「外注の活用」でしょう。
このDX人材の外注活用ですが、実は以下のような落とし穴があります。
- 外注先が自社の事情を理解できていない
- 社内に抵抗勢力ができやすい
- 外注企業の発言力が弱い
DXはデジタルトランスフォーメーションの略です。言葉が表すように「変革」を起こさなければなりません。
外注企業はどちらかというとサポートとしての立ち位置になります。DXを行なう企業が主体とならず、外注企業に丸投げしてしまうのであれば、その企業のDXは失敗に終わるかもしれません。
自社にDXのノウハウが蓄積されない外注活用には注意が必要です。
社内でDX人材を育成する場合
社内で人材育成する場合、失敗する例として多いのは、社員にプログラミングの勉強をさせればよいと考えているパターンです。
プログラミングの知識があれば、DXを推進するにあたり、確かに有利になるかもしれません。しかし、プログラミングだけでは不十分です。
DXはデジタル技術とデータを活用して意思決定を行なうことです。プログラミングの知識も大切ですが、それよりも「データを見て施策を決定する能力」や「意思決定に必要なデータを見極める能力」が重要となります。
DX人材の具体的な育成方法
それでは、DX人材をどのようにして社内で育成すればよいのでしょうか?
デジタルリテラシーを向上させる
社員のデジタルリテラシー向上が、人材育成の第一歩と言えます。
DXを推進する壁となるのが、DX推進に反発する社員の存在です。社内でデジタル技術の普及とデータ活用が進むことで、「自分の仕事が無くなる」「難しそうだからやりたくない」と感じる社員は多いものです。
そこで、DX人材を育成する前に「なぜこのDXが自社にとって必要なのか?」ということを、社員に説明する場を設けましょう。
- IT技術の活用事例を紹介
- データ活用を具体例で紹介
- 情報セキュリティやコンプライアンスの研修
DXの意義と共に、具体的な事例を社員に説明することで、デジタルリテラシーの向上を図ることができます。
社外の人材育成研修を受ける
DX推進を始めたばかりの企業であれば、社内にDXに長けた人材がおらず、育成すること自体が難しい場合もあるでしょう。
だからといって、DXを社外に丸投げする外注活用には、先ほど解説した通り問題点もあります。
このような場合は、社外のDX人材育成研修を受けることを検討してみてください。業務を外注するのではなく、人材育成を外注することで、自社にDXのノウハウが蓄積されていきます。
DX人材育成研修では以下のことを学ぶことができます。
- データの分析手法
- 分析結果の読み解き方
- 読み解いたデータの活かし方
- データ分析設計
DXの基本である「データの有効活用」についての理解が深まり、データドリブンに意思決定をする基礎を作ることが可能です。
DX人材研修を社員が受けることで、DXについての共通認識が持てる、DXのゴールイメージが明確になるなどのメリットがあります。研修を受けた社員は研修で学んだ内容を「自社でどのようにして活かしていくのか?」ということを考えられるようになるでしょう。
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DXの人材育成は心構えが大切
DXの人材育成は、プログラミングやデジタルツールの勉強だけでは不十分です。
社内でDXという変革を起こし、グローバル競争で勝ち抜くためには、スキルよりも先にDXに関する心構えを身に付ける必要があるでしょう。
DXは経営層、社員が一丸となって推進することで成功に近づきます。部門や役職に関わらず、全員が同じ方向を向くことが大切です。
DX人材の育成施策を打つことで、DXに対する心構えができます。データドリブンな意思決定やデジタル技術の活用など、スキルは後から付いてくるでしょう。
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